無線LANとは?
大まかに分別すると、電波を用いた無線LANと、赤外線を用いたもの(光LAN)に分けることが出来ます。
赤外線を用いたものは以前より10Mbps以上の高速接続が可能だった反面、見通しでしか接続ができず、間に障害物が入ると切断されてしまいます。そのため天井に基地局を設置し、PCとの間に障害物が入らないようにする必要があります。取り廻しが難しい反面、漏れの心配が要らないのでセキュリティを気にする向きには良いと言えます。
対して電波を用いた無線LANは、多少の壁なら突き抜けて通信することが可能で取り廻しが楽になっています。一般的な木造家屋なら1台にて全てカバーすることが可能です。
反面、以前の製品では1〜5Mbpsと、速度とチャンネル数に難がありましたが最近の製品では解決されつつあります。
電波を用いた無線LANは、電波の周波数帯により2.4GHz帯、5GHz帯、19GHz帯(要免許)の3つの分類に分けることが可能です。このうち現在では2.4GHz帯を用いた製品が主流となっています。
なお、TA(ターミナルアダプタ)の子機端末としての無線接続の製品も無線LANと呼ばれることがありますが、今回の記事では電波を用いた無線LAN製品で、かつ純粋に有線LANの置き換えのものを取り上げて紹介していこうと思っています。
IEEE802.11(b)とWifi
そこで、→郵政省によって1999年9月に→規制緩和が行われ、以前から使用していた14ch(2471MHz〜2497Hz)の他に1〜13chの拡張ISMバンド(2400MHz〜2483.5)が使用可能となり、速度アップと多チャンネル化が図れるようになって欧米製品がそのまま使用可能となりました。
同時期に2.4GHz帯に限定して14chを使用し11Mbpsの通信速度を可能としたIEEE802.11bが策定され、そこで出揃ったのが下にする製品群となります。1〜14chのうち、同エリアで干渉無しに同時に4チャンネルの使用が可能で、ネットワークの組み方によっては負荷分散が可能です。
(但し、あくまでチャンネルはアクセスポイントに縛られるため、4チャンネル使用するためには4つのアクセスポイントが必要になる)
IEEE802.11bという標準規格が策定はされたものの、IEEE802.11b準拠の製品でも各社製品間には機能実装に差があって互換性は保証されていません。そこで米国で→Wireless Ethernet Compatibility Alliance(WECA)という団体で各社の互換性を検証し、認可されるとWiFiマークが与えられています。
WiFi準拠の製品同士は(現在のところは曖昧)互換性がありますので、今後準拠した製品が増えてくることが予想されます。
現在、IEEE802.11b対応のチップセットを作成しているメーカは全世界でも2社しかなく、米Lucent社とIntersil社(PrismII)のみです。各社から登場している製品はこのどちらかのチップセットを採用していることになります。互換性については同メーカのチップセットを用いた方が高くなるのではないかという私は考えています。
また、IEEE802.11bと同時にIEEE802.11aも策定され、現在開発中となっているようです。
こちらは5GHz帯を用いて、24〜36Mbpsの通信速度が確保されます。周波数が高くなりますので、直進性が高くなり取り廻しは多少難しくなるのが予想されます。11Mbpsでは速度が不足する向きになるかと思われます。
無線LAN FAQ
通常の使用では遅く感じないでしょう。因みに実効速度の測定をしたところ、おおよそ4〜5Mbpsという数値で、有線の10Base-Tの速度と同じか幾分早い位です。
大容量ファイルのコピーや印刷時に差を感じる程度で、ネットサーフィン程度では全くストレスは感じないでしょう。
機器にもよりますが、基本的には有線LANプロコトルのIEEE802.3の互換になりますので、TCP/IP、NetBEUIやIPX/SPXなど上位レイヤの主要プロコトル全てを通すことが可能です。
(但し製品によって異なります)
元々スペクトラム拡散通信を利用していますので、普通の受信機などで傍受することは不可能です。CDMAの携帯電話と同様の通信方式で、ほぼ同程度の堅さがあると思って間違いないと思います。
同型製品があれば受信可能となる訳ですが、その場合にも MACアドレスの制限(端末固定させる)やESS ID・WEPによる制限(暗号化パラメータ)によってセキュリティを確保できますので、ほぼ心配なありません。
但し、ESS IDを用いた場合は速度低下がありますので、特にセキュリティを気にされる分野を除いてはあまりお勧めしません。
基本的には周波数拡散をし、ノイズに強い通信方式を採用していますので、そう簡単に影響されることはありません。但し、かなり強力な発信源(電子レンジなど)のすぐ近くで使う場合は多少の影響があるようです。
その場合でも、IEEE802.11b製品ではチャンネルの変更が出来ますので、影響の少ないチャンネルに移して影響を最小限に抑えることが出来ます。
10mW/MHz以下という低出力ですので、携帯電話などと比べ圧倒的に影響は小さいものとなっています。
病院での採用事例もある製品があります。但し、電子機器に影響があるかどうか綿密に調査する必要があるでしょう。
(なんでも、入院患者への往診をノートPC+無線LANカードというスタイルで行うのだそうです)
少なくとも私が知る限りの全ての製品で可能です。(AdHook Mode)
アクセスポイントは比較的高価ですので、今後は無線だけのネットワークというのも十分検討に値するかと思います。また、移動中でもお互いにLAN接続可能というのは、かなり有用かと思います。
但し、アクセスポイントを介した接続よりも多少パフォーマンスが落ちるようです。
複数アクセスポイントを設置したときに、クライアントが移動してもシームレスに繋がったままで居られる機能です。
実際にはごくわずかな時間切断し、繋ぎ直します。
一般的な製品では、常に繋いでる他のアクセスポイントを見ているのではなく、受信レベルが一定以下に下がったときに他に接続できるアクセスポイントを探す動作をします。そのためローミングを重視するのであれば、単にローミング対応の製品なら良いというわけではなく、他のアクセスポイント探し始める受信レベルの閾値の調整ができる製品を選択するのがよいでしょう。
以前使用されていた19GHz帯の製品を除いては、免許は必要ありません。(現在でも限られた用途に使用されるが高価です)
今後登場するであろう5GHz帯の製品についても、免許は不要になる予定です。
11Mbps 製品レビュー
WaveLAN / 日本NCR
特徴
PCカード部
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Lucent社のチップを用いたスタンダードなカードです。 こちら側に特に特殊な仕掛けは取り付けられていません。 アクセスポイントにはこのカードをチャンネル分だけ差し込みます。 |
アクセスポイント
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2チャンネルを確保できるため、少々大型になっています。 また、基本的に壁掛けタイプとなっています。(ベタ置きも可能) 有線LANの口は10Baseのみ対応で、100Base対応の製品は本年中にリリース予定とのことです。 アクセスポイントの設定は専用アプリから行い、遠隔地からの設定も可能です。(IP通信可能ならば) |
ドライバ

付属ユーティティの表示は非常に詳細で、細かいところまで知ることが出来ます。
ただし、全て英語表示ですので、直感的には理解しにくいところが多いです。
概説
規制緩和に伴って真っ先に1999年中から登場したシリーズです。
特徴的な箇所はアクセスポイント側に備わっており、何といっても最大の機能は1つのアクセスポイントで2チャンネルの制御が可能ということでしょうか。2チャンネル確保することにより、同時にクライアント2グループの管理が可能で、より多くのクライアントを収容することが可能です。
アクセスポイントに使用するチャンネル数分だけのPCカードを差し込んで使用します。なお2チャンネル同時に使用する場合には、そのまま挿すとスロット間隔が近く、干渉の恐れがあるので外付けアンテナの使用が推奨されています。PCカードの分もあるのでアクセスポイントは高く付いてしまいます。
アクセスポイントは従来製品と共通で、有線LANの口が10Baseのところも残念なところです。折角の2チャンネルが負荷分散的な機能としてあまり利用できないのではないかと推測できます。
接続安定性に関してはピカイチでした。11Mbpsで50mという接続距離のカタログスペックにも偽り無しです。遠くなって受信感度が下がった状態でも安定して通信が可能で、拡散遅延値が大きいことの効果が現れています。
なお、受信感度が小さくなったときには速度を落とすようになっています。20[dB]以上で11Mbps通信が可能です。
LinuxやWindows2000など、クライアントのサポートOSの幅が広いことも特徴の1つです。表示も詳細で、容易に状態を把握することが可能です。しかし残念ながらドライバは全て英語版で、説明書片手に操作しないことには設定できないかもしれません。
結論としては、やはりオフィス向け、それも多クライアントでの信頼性を気にする向けの製品であるといえるかと思います。
AirConnect / メルコ
特徴
PCカード部
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よく見ると判るのですが、どう見ても上のWaveLAN/NCRと同じカードを採用していると思われます。 どちらもLucentのチップセットを用いています。 |
アクセスポイント
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AirConnectのアクセスポイント、AirStationです。以前はNCR製品のようにPCカードを差し込むスタイルだったのですが、最近リニューアルされ、それに伴って有線側が100BASE-TX対応になりました。 縦置きで場所をとらず、スマートです。(見た目より意外と大きいのですが・・・) 家庭に設置するには良いスタイルでしょう。 アクセスポイントの設定はブラウザより可能で、設定も簡単です。 |
ドライバ
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システムトレイに入る携帯電話もどきのアンテナマークは直感的で解りやすいのですが、受信レベルがパーセント表示というのが、私としてはしっくりきませんでした。 やはり、SNRをデシベル表示、絶対値で表すのが比較しやすいでしょう。 |
概説
この製品も2000年初頭という早い時期から登場し、今でも人気を博しているシリーズとなっています。
アクセスポイントの有線側は100Base-TXに対応し、アクセスポイントがネックになりません。また低価格製品では異例のローミング機能にも対応していますので、小規模オフィスユースにも安心です。
自動認識されるのは10/100Mbpsの決定のみであり、半二重/全二重の切り替えはブラウザでアクセスポイントにアクセスして行います。
マニュアルには、上位のハブが全二重固定にできない(自動認識)場合は絶対に全二重に設定しないこと、と記述があり懸念したのですが、私が接続したところ、そのまま自動認識のハブ(メルコLSW-10・100/8)で全二重認識されて、全二重に設定しても問題なく動作しています。同じメーカなのが良かったのでしょうか?
「飛び」に関しては上述のWaveLANと同じです。私の自宅(木造2階建て)全てカバーしていますし、自宅前に停めた車のなかでも接続できました。
の受信レベルが小さくなったときに多少の速度低下(コリジョン?)があるようですが、標準の2クライアントで使用する分ならあまり気になりません。
設定に関しては、初心者でも分かり易いように工夫されているところが好感が持てます。取り急ぎ利用する分なら殆ど設定は必要ありません。アクセスポイント側の設定項目はあまり多くありませんが、それ以上は特に必要というわけでもないので、十分なのではないかな?という印象です。
ドライバ・ユーティリティ類は全て日本語化され、直感的に解ります。
ただ私として残念だったのはモニターが貧弱なことで、システムトレイに収まる携帯電話もどきの4段階表示と接続確認ツールのみで、連続した電界強度測定をすることができませんでした。まぁ、通常は必要ないでしょう。
結局、私はこの製品を購入して使用しています。決め手は価格と100Mbps対応ということでした。
実際使った感じですが、悪くないと思いました。一般家庭で利用する上での必要充分の機能を満たしています。家庭用としてのツボを押さえた意欲的な製品ですね。爆発的に売れるのも納得です。
FLEXLAN DS110 / コンテック

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特徴
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PCカード部![]() |
メルコAirConnectのPCカードと比べてみました。 TypeII-Extendedなメルコのカードと比べ、FLEXLANのPCカードはスリムタイプを採用していますので薄型で、他のPCカードと同時に使用する場合にもぶつからず便利です。 また触った感じ、アンテナ部とPCカード部は取り外しできそうな雰囲気です。状態表示のランプはPCカードの取り付け部にあり、ちょっと見づらいかもしれません。 なお、この製品はIntersil Prism2チップセットを採用しています。 |
アクセスポイント
ドライバ
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状態表示には付属の「FLEX-LANシリーズユーティリティ」を用います。 電波レベル表示は「RSSI表示」で表されています。詳しい算定基準はマニュアルにも書かれていないのですが、100が最大で通常の通信には50以上が必要という表示です。これも解りやすいのですが、できればやはり絶対表示と選択式にしてほしいですね。 その他に現在接続されているAP名が表示され、IPトンネル機能を利用したときの確認に便利になっています。 |
概説
2000年7月から発売になった新製品です。
何といっても最大の特徴は「IPトンネル機能」で、セグメント越え(ルータを越えて)ローミングが可能です。一般の家庭向けには必要ありませんが、中規模以上の企業向けには絶対的なアドバンテージとなるでしょう。
この機能を利用するためには複数台のアクセスポイントを用意し、そのうち1台をマスターAP、その他をクライアントAPに設定し、クライアントAPはマスターAPのIPアドレスとそこへ繋ぐためのゲートウェイアドレスを設定します。つまり、AP同士が直接IP接続できることが条件となります。
そうして、アクセスポイント間はIP通信を行い、他のセグメントからローミングしてきたクライアントのパケットは当該セグメントのAPまでカプセル化して送られ、そこで解除されて送られて正常に通信が行われるというわけです。
私も実際試してみましたが、パフォーマンス的にも全く問題がなく、IPトンネルを利用していることを忘れるほど快適でした。
アクセスポイントは無線ブリッジとして利用することもできますので、離れた"島"同士を無線で繋ぐこともできます。簡易的なビル間接続にもこのまま利用することができますので、いろいろな使い方を考えている場合には便利な製品となります。
なお、この製品はIntersilのPrism2を利用していますので、同じチップを利用しているコレガやアライドテレシスの製品とは親和性が高いのではないかと思われます。しかし、Lucentチップを採用しているメルコAirConnectとは全く相互接続できませんでした。
今後の互換性向上に向けて、WiFiに乗っ取ったドライバ開発をお願いしたいものです。
乞うご期待
家の中どこでもネットワーク接続できるというのは、生活スタイルを一変させる実力を秘めています。外出先でも友人間のデータ共有に威力を発揮します。(オフ会で使いませんか?笑)
オフィスでも煩わしい配線から(電源ケーブルを除いて)解放されます。模様替えに伴う配線コストからも解放されます。
最近、急に安くなってきたこともありますし、この際ネットワークを無線化したらどうでしょうか?
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